ランニングが苦しいと感じてしまう原因のひとつに息切れがあります。
ランナー上級者になればある程度ゆっくりとしたペースでは息切れは起こりませんが、ランニング初心者は走り出してすぐに息が上がって苦しくなります。
息切れが起きてしまうと苦しいために長く走ることは難しくなります。ペースを落とす・歩くといったランニングの質を落とす行動をしなければなりません。
ランニングで楽に走る・好タイムを出すにはどれだけ深い息切れがなく走れることができるのかが重要になります。
この記事ではランニングで息切れが起きる原因と対策を紹介していきます。
ランニング中に息切れなく走れるようになるとかなり楽に走れるようになります。
また、もし息切れが起きてもペース維持ができるようになるのでぜひ実践してみてください。
ランニング中に息切れが起きる原因・理由
ランニング中に息切れが起こる原因は2つのパターンにわけられます。
身体の能力が原因となっているすぐに対策ができない原因、そして環境や走るペースといったすぐに対策ができる原因です。
【すぐに対策ができない原因】
- 心肺機能が低い
- 体重が重い
- 加齢
【すぐ対応ができる原因】
- ランニングペースが速すぎる
- 鼻呼吸になっている
「今週末にマラソン大会がある」という場合にはすぐに対応ができる原因から対策をしていけばOKです。
おすすめ記事▶坂道でのスプリントインターバルがマラソンのトレーニングで有効である理由
息切れの原因①心肺機能が低い
心肺機能とはその名の通り心臓と肺の機能です。
心臓と肺は酸素を取り込み、酸素を含んだ血液を全身に循環させて筋肉などの組織に送り込むことで糖質や脂質をエネルギーに変換します。
この心肺機能が低いと筋肉に酸素を含んだ血液を送り込むことが間に合わなくなり、息切れが起こります。
息切れの原因②体重が重い
ダイエットを目的としてランニングをしている方も多いでしょう。身長に対して体重が重すぎる場合は息切れが起きやすくなります。
ランニングは自分という物体を速く移動させるスポーツ。体重が重いとそれだけ脚の筋力が必要になるため多くのエネルギーを消費することになります。
そのため、体重が重いほど多くの酸素を取り込まなければならないためすぐに息切れを起こしてしまいます。
体重が大幅に超過すると長く歩いたり、階段昇降などの軽い運動でも息切れが起こります。体重超過は日常生活にも悪影響を与えるためすぐに改善するべき問題です。
息切れの原因③加齢による最大酸素摂取量の低下
年齢重ねると酸素を取り込む能力である「最大酸素摂取量」が低下します。
酸素を取り込む能力が低下するということは、軽い運動でも息切れ起きることに直結します。
最大酸素摂取量は加齢によって低下しますが、トレーニングによって維持・パワーアップすることが可能。
通常、最大酸素摂取量は「12分間走(クーパーテスト)」という12分間を全力で走るテストをやらないと計測できません。
最近ではGarminの腕時計とバンドで簡単に最大酸素摂取量を測定できるツールも登場しました。
最大酸素摂取量は走力が上がった・下がったという指標にもなるので数値を知っておくことは大切です。
GARMIN(ガーミン) ランニングGPS ForeAthlete 620J 心拍ベルト付きセット カラータッチパネル Wi-Fi Bluetooth対応 【日本正規品】
息切れの原因④ランニングペースが速すぎる
ランニングのペースが速すぎると酸素供給が不足して、酸素を多く摂り込もうとして息切れが起こります。
トレーニングを積み重ねた上級者ランナーはある程度ペースが速くても息が上がりません。そのため速いペースで走っていても苦しくないので楽に長く走り続けることができます。
一方で走ることに慣れていないランナーは速いペースだと息が上がってしまうため苦しさを感じるはずです。ペースを落としたり、歩く・立ち止まると息切れは治まります。
息切れが起きるペースを底上げすることが好タイムを出したり、楽に走るためにポイントになるのです。
息切れの原因⑤口呼吸・鼻呼吸のバランスが悪い
呼吸には主に口から呼吸する口呼吸と鼻から呼吸する鼻呼吸があります。
人間はどちらか一方だけの呼吸法ではなく口呼吸・鼻呼吸を併用して呼吸をしていますが、どちらかが優位になって呼吸をしていることは有り得ます。
とちらかの呼吸法が優位になってしまうと呼吸のバランスが崩れてしまい、効率的に酸素を取り込むことができなくなってしまいます。
ランニング中は口呼吸が優位になりやすく、鼻呼吸がおろそかになっているランナーが多いです。
しかし、自分で鼻呼吸を意識すれば改善するというワケではなく呼吸全体のリズムを整える必要があります。
ランニング中の息切れ対策
ランニング中の息切れ対策で確実な方法はトレーニングを積み重ねて心肺機能や筋力などを強化していくことです。
長い期間が必要になるためコツコツと継続していくことが息切れ対策の最適解でしょう。
しかし、今まさに走っているときに息切れを解消したいと思いますよね。
息切れが治まれば苦しさがなくなるので楽に走れるはず。
それでは走っている最中や走る前にできる息切れ対策を紹介します。
対策①自分の心肺能力に合わせたペースを設定
自分の持っている心肺機能などの身体能力に合わせてペースを設定することが大切。
呼吸が苦しくなってきたらペースを落として苦しくないペースで走ってみましょう。
まずは途中で止めることなくランニングを継続することが大切。
苦しいからといって途中で練習を止めたり、大会の途中で歩いてしまうよりはペースを落として走り続けた方が最善です。
対策②深呼吸して呼吸リズムを整える
息切れが起きてしまうと口呼吸・鼻呼吸の呼吸バランスが崩れています。さらに呼吸のリズムもバラバラになってしまうことで効率的に酸素を取り込めない状態になっています。
息が上がって苦しくなったときは深呼吸をして呼吸バランスやリズムをリセットしてみましょう。
深呼吸をすると自分の呼吸バランスやリズムが崩れていたことを自覚することができます。
深呼吸は鼻呼吸を意識するために鼻から吸って口から吐くとベスト。呼吸が整うと苦しさが軽減します。
関連記事▶練習なし!ぶっつけ本番に初心者がマラソン完走できる5つの方法
対策③ウォーミングアップを十分に行う
練習や大会前にウォーミングアップを行っていますが?
ウォーミングアップをやらない状態だと身体が運動できる状態に切り替わっていないためすぐに酸素不足を起こして息切れしてしまいます。
走ることに慣れていないのなら走る前にウォーキングをしてもOK。
冬の気温が低い時期ではしっかりと着込んで暖かくするとウォーミングアップの効率がよくなります。
対策④ノーズテープ(鼻孔拡張テープ)を使ってみる
ランニング中はどうしても口呼吸が優位になりやすくなります。
鼻からの呼吸をしやすくするために鼻の穴(鼻孔)を広げるテープを使うのも有効です。
元々は睡眠時のいびき対策として使用されていますが、鼻呼吸をしやすくするためにマラソン大会や練習時に使うランナーも多いです。
無意識でも口呼吸と鼻呼吸のバランスが改善されるので、すぐに息が上がってしまうランナーにはおすすめのアイテムです。
ブリーズライト スタンダード レギュラー 肌色 鼻孔拡張テープ 快眠・いびき軽減 ブリーズライト スタンダード レギュラー 肌色 鼻孔拡張テープ 快眠・いびき軽減
【まとめ】息切れの対策まとめ
息切れが起きたときの対策として有効な手段のまとめです。
- 自分に合ったペースを設定
- ウォーミングアップで身体を走れる状態にしておく
- 深呼吸して呼吸バランス・リズムを整える
- ノーズテープを使って鼻呼吸を改善
大切なことですが、息切れがすべて悪いわけではありません。
息切れが起きるくらいの練習をしないと、いつまでたっても心肺機能や筋力はパワーアップしません。
息切れが起きない方が楽に走ることができますが、ときには息切れが起きるくらい全力で走ることも必要であることは覚えておいてください。