トレーニング

マラソンの練習は何キロ?完走に向けて1ヶ月・1日に走るべき距離とは?

フルマラソンを完走するためには1ヶ月、もしくは1日にどれくらいの距離を走ればいいのでしょうか?

 

一般的によく言われている数値として、サブ4(4時間以内に完走)では1ヶ月に150km、マラソンの完走が目標なら1ヶ月に100km以上のランニングが目安となっています。

 

マラソン完走タイムと月間走行距離のデータ

マラソン完走なら1ヶ月に100km以上、サブ4なら1ヶ月150km以上という数値は根拠があるデータなのでしょうか?

 

こちらの表はマラソン経験者をタイム別に振り分け、1ヶ月にどのくらいの距離を走っているのか調査した結果です。

 

マラソン何キロ?
出典:ランナー世論調査2015

5時間以上でゴールされたランナーは1ヶ月に101~109kmを走っている方が多いことがわかります。

その一方で、1ヶ月にたった0~29kmしか走っていないランナーも多く、トレーニングをほとんどしていないのにマラソンに参加する方が多いこともわかります。

 

サブ4で走るランナーでは、こちらも1ヶ月に101~109kmの距離を走っているランナーが最も多いという結果になっています。

 

この結果から、マラソン完走なら1ヶ月に100km以上、サブ4なら1ヶ月150km以上という数値は『目安にはなるが、絶対ではない』ということが言えます。

 

1ヶ月に30km未満のトレーニングで完走できるのか?

マラソン完走者には1ヶ月で30km未満しか走っていないランナーもいることがわかりました。

 

「マラソンなんて練習しなくても完走できるじゃん!」と思われるかもしれませんが、そんなに甘い世界ではありませんのでご注意を。

 

ほとんど練習をしていないにもかかわらず完走しているランナーは「歩きをうまく取り入れている」もしくは「常にゆっくりペースを維持して負担をかけていない」のどちらかです。

 

まず、「歩きをうまく取り入れている」ランナーは走れないほどの肉体疲労が起きる前に歩くことで、時間調節をしながらうまく完走されています。上り坂のような脚に負担がかかりやすい箇所も歩きを上手に取り入れることによってトータルでのタイムを短縮しているのです。

 

また、常にゆっくりペースを維持して負担をかけていないランナーは序盤こそ後方でゆっくりと走りますが、ペースを落とすことなくゴールできるランナーです。

 

42kmという距離を一定のペースで走る技術はテクニックやセンスが必要なので、誰でもできることではありませんが、少ない練習量でもペース戦略次第では完走できるチャンスがありそうです。

 

ただし、ひとつ間違えれば完走はできませんし、練習不足で望むフルマラソンは体への悪影響も多いので、せめて1ヶ月100km以上の練習は達成しておくことをおすすめします。

1日5㎞の練習で完走できるのか?

1ヶ月に100km走るとすると、1週間のうち5回練習で1日に走る距離は5kmになります。

 

では1日5㎞の練習を継続できれば、必ずマラソン完走できるのかというと、これも確実ではありまえん。

 

1ヶ月に100km以上走れば完走できるという指標の最大の欠点として、「どれくらいの速さ(ペース)で走ったのか」という大切なことがわかりません。

 

さらに、1日5㎞をコンスタントに継続したのか、それとも1日20㎞のランニングを数回行ったのかという「1日に走った距離」もわかりませんよね。

 

マラソンに対応できる脚を作り上げるには、今もっている能力よりも高い負荷を加えていかないと強くはなりません。

つまり、1日5㎞をコンスタントに継続しただけでは、5㎞走る能力は確実に身につきますが、42km走り切る能力は身につかないのです。

 

たまには1日に20km走ってみることで、高負荷を加えることがマラソン練習で大切なポイントと言えます。

 

【結論】1ヶ月・1日に走る距離はあくまでも目安で、絶対ではない

マラソン完走なら1ヶ月に100km以上、サブ4なら1ヶ月150km以上という数値は練習の目安にはなりますが、絶対に達成しないといけない指標ではないことがわかりました。

 

大切なことは「この練習で体に刺激が加わっているのか」という感覚をもつこと。

 

1日5㎞のランニングも初めは苦しいですが、1ヶ月も継続すれば慣れてきます。5㎞走っても苦しくなくなってきたら、ペースを速くする・距離を伸ばすことでさらに負荷を高くしていきましょう。

 

最初のフルマラソンで見事完走できれば成功ですが、完走できなくてもマラソン大会は全国で何度も開催されているので、また参加すればよいのです。

 

「練習が足りなかった」と感じれば、練習量を増やしてまた来年チャレンジしてみましょう。考えながら練習を継続できれば、必ず完走できますので、自分を信じて挑戦を続けてみましょうね!