コンディショニング

マラソンで足首を故障しないための対策と筋トレ・ストレッチ

マラソンのトレーニングを始めたばかりの初心者ランナーは足首の痛みに悩まされることがあります。

 

足首は地面の着地時に体全体の重みが加わる箇所であるため、負荷に慣れていない初心者ランナーはすぐに足首を故障してしまします。

 

この記事ではマラソンのトレーニングで足首を故障してしまう原因と対策、足首を守るための筋トレやストレッチをご紹介していきます。

マラソンのトレーニングで足首を故障してしまう原因

走るという動作は小さなジャンプの繰り返しです。足首への負荷は思っている以上に大きく、さまざまな原因で足首の故障が起きてしまいます。

 

  • 体重が重すぎる
  • シューズが合っていない
  • 急に距離や時間、ペースを上げすぎた
  • ウォーミングアップが不十分であった
  • 足首のオーバープロネーションが起きている

 

よくあるのが、体重が重すぎるという問題。当たり前ですが、体重が重いほど足の関節や筋肉に加わる負担が大きく増加します。

 

標準体重よりも5kg以上重ければ、走る前にウォーキングやスイミングを継続してまずは体重を減らしましょう。

 

足首のオーバープロネーションとは、着地時に足首が内側(土踏まず)へ捻ってしまう現象です。

オーバープロネーション
出典:ランナーズNEXT

 

オーバープロネーションは着地の位置が体の中心により過ぎていたり、扁平足や後脛骨筋(足首を背屈する筋肉)の筋力低下が原因とされています。

 

足首を守るためのトレーニング対策

足首は一度故障してしまうと治るまで走ることがまったくできなくなるやっかいな故障です。

 

まずは致命的な故障までほったらかしにしないことが大切!つまり、違和感や軽度の痛みが起こった時点で一旦走ることはやめて様子をみましょう。

 

完全に違和感が収まるまではウォーキングや筋トレに切り替えます。足首のアイシングは忘れずに行います。

 

これで安心!足首の筋トレとストレッチ

足首の筋トレはふくらはぎの筋肉(立位でかかと上げ運動をする筋肉)が有名ですが、逆に足の甲からスネに掛けて付着している筋肉(立位でつま先上げをする筋肉)の筋トレが大切です。

 

このつま先上げをする筋肉は後脛骨筋といい、元々あまり筋力が強くない筋肉なので、個別に鍛えておくことをおすすめします。

 

▲後脛骨筋の筋トレ

 

筋トレとは逆に、伸ばしておく箇所は股関節を内側に曲げる筋肉、つまり内転筋です。

「足首の故障予防なのになぜ股関節?」と思われるかもしれませんが、足の着地位置が内側・外側どちらに偏るかを決める関節は股関節です。

 

股関節が開き気味で着地すると足の裏は内側から着地し、逆に股関節が閉じ気味で着地すると足の裏は外側から着地します。

 

股関節が閉じ気味で着地、つまり継ぎ脚のような着地になると足首のオーバープロネーションを起こしてしまい、足首の故障原因となります。

 

関節が閉じ気味で着地することを改善するためには、股関節を内側に閉じる筋肉である内転筋をストレッチして緩めると効果的です。

 

▲股関節内転筋のストレッチ

 

後脛骨筋の筋トレと股関節内転筋のストレッチはやや上級者向けのテクニックです。

 

初心者に起こる足首の故障原因のほとんどは体重超過とトレーニングのやり過ぎがほとんどを占めます。

 

トレーニングは急激に距離や時間を伸ばすのではなく、1週間ごとに10分ずつ、あるいは2kmずつ緩やかに伸ばすようにしましょう。

【初心者】足首の故障対策まとめ

初心者ランナーは足首を故障する可能性が高いため、違和感や軽い痛みでも慎重にトレーニングを進めていく必要があります。

 

足首の故障原因のひとつとして、着地時に足首が内側へ捻ってしまうオーバープロネーションがあります。

 

オーバープロネーションの対策として、後脛骨筋の筋力強化と股関節内転勤のストレッチが効果的。

 

ただし、足首の故障は体重超過やトレーニングのやり過ぎといった単純な理由がほとんどですので、思い当たることがないか考えてみましょうね。