マラソンの初心者はどのくらいのタイムを目安にレースを展開していけばよいのでしょうか?
マラソン完走が目標であれば、ゆっくりとしたジョギングだけ続けていれば42.195kmという距離を歩かずに走り続けることができるので間違いなく完走することは可能です。
初心者でもしっかりと練習を積んでいるのであれば、目標が完走だけでは非常にもったいないです。サブ4(4時間以内)というタイムを目安にマラソンに挑戦して「脱・初心者」を目指してみましょう。
サブ4は1㎞を5分40秒というペース。序盤のロスタイムや給水の時間を含めると、1㎞を5分30秒ペースで刻んでいける能力が目安となります。
もちろん、サブ4は単純なゆっくりジョギング練習だけ続けていても達成できません。
この記事ではマラソン初心者でもサブ4という大きな目標を達成するために実施しておきたい3つの練習方法をご紹介していきます。
①流し(ウインドスプリント)でスピード感を鍛える
ゆっくりジョギングだけの練習メニューを卒業するために、スピード練習を取り入れてみましょう。
スピード練習といっても、400m×5本や1000m×3本といった高負荷なインターバルトレーニングをいきなり始めることは難易度が高いです。
そこで、50mほどの距離のダッシュを3~5本実施する流し(ウインドスプリント)を練習に取り入れるだけでもスピード感を鍛えることができます。
ウインドスプリントはがむしゃらに本気でダッシュするのではなく「スピード感のあるフォームを身につける感覚」で実施していきます。具体的には歩幅(ストライド)を大きくとり、気持ちよくスピードを出して流すような走り方です。
全力で走ってしまうと体に力が入りすぎてしまい、逆に悪いフォームが身についてしまうのであまり良くありません。文字通り「流す」感覚でスピード感を身につけていきましょう。
50mのウインドスプリントをしたら、スタート地点までは歩いて戻ってもOKです。本練習のジョギングを実施した後に3~5本ほど練習に取り入れてみましょう。
②5㎞ペース走でペース感覚を鍛える
ペース走は設定した一定のペースで距離を走りきるトレーニングです。
序盤は余裕のある状態でも一定のペースを守り抜く能力、後半は疲れた状態でペースを維持する能力を鍛えることができます。
長い距離を走るマラソンでは、体力の消耗を抑えるためになるべくペースの上げ下げをしないことが大切になります。ペース感覚を体に叩き込むトレーニングとして、ペース走は非常に有効な練習となります。
具体的な実施例として、距離設定は5㎞。ペースは5分40秒(サブ4ペース)から初めてみましょう。
ペースは1㎞毎のラップタイムを把握する必要があります。GPSウォッチや位置情報を利用したスマホアプリがあればOKです。アプリを利用する場合は走っている途中に画面を見ることができないため、1㎞毎に音声でタイムを確認できるように設定しておきましょう。
陸上競技場や距離表示のある公園を利用できれば、ストップウォッチだけでもラップタイムを測ることができます。
③坂道トレーニングで本番に備える
マラソン大会の多くはアップダウンのある坂道を含んだコースです。
東京マラソンのような都市型大会は平坦が多いのですが、地方大会では間違いなく坂道があります。
しかし、練習では平坦なコースしか走ったことがないために、大会本番で坂道に対応できないランナーが少なくありません。
上り坂・下り坂にはそれぞれ走り方のポイントもあるのですが、とにかく坂道に対する恐怖感をなくしておくことが大切です。
大会本番、いざ上り坂を目の前にして「今からこの坂を上るのか…」と精神的にダメージを受けてしまいます。
マラソンにおいてメンタルが大事であることは言うまでもありません。大会本番で坂道に差し掛かったとき「この坂なら、いつも走っているから大丈夫!」と余裕を持てるように準備をしておきましょう。
【まとめ】ジョギングだけではダメ!ペースやコースを考えて練習に取り組もう!
マラソンの初心者が好タイムを狙うには、ゆっくりジョギングを卒業して目標に応じた練習メニューを組み込むことが重要です。
もちろん、自分を追い込む練習は毎回行う必要はありません。
週に1回でも大丈夫なので、ジョギングをペース走や坂道トレーニングに置き換えるだけでも効率良く成長することができるはずです。