マラソンのレース後半、突然足がつって走れなくなったことはありませんか?
とても痛いですし、なによりも走れなくなってタイムが落ちてしまうことが痛恨の極みです。
レース中に足がつってしまうのは水分補給がうまくいっていないことによる電解質の不足が原因のひとつにあります。
この記事ではマラソンのランニング中に足がつってしまう原因と対策、つってしまったときのストレッチ方法を紹介していきます。
ランニング中に足が攣る原因
足がつる原因はさまざまあります。いろいろな条件が重なり合って足がつる(筋肉の痙攣)を起こしている可能性が高いのですが、よく原因となるのが電解質不足です。
電解質とはカルシウムやナトリウム、マグネシウムやカリウムといった血液中に含まれているミネラルイオンのこと。電解質は筋肉や神経の調整に大きく関与しており、特にカルシウムイオンは筋肉の収縮に大きく影響します。
運動によって筋肉が収縮すると、カルシウムやナトリウムといった電解質が消費されます。運動を続けると血中の電解質が不足し、筋肉の収縮がうまくいかなくなり痙攣を起こす、つまり足がつるという現象になります。
特に足がつりやすい筋肉はふくらはぎ(下腿三頭筋)と太ももの裏(ハムストリングス)ランニングによって疲労しやすい筋肉であり、もともと収縮力が強い筋肉なので痙攣を起こしやすい部位といえます。
マラソンは速いランナーでも3時間、初心者なら5~6時間という長時間となるため、疲労が蓄積しやすく、体内の電解質が失われやすいスポーツです。
足が攣らないための対策
マラソンのレース中に足がつらないようにする対策は水分補給です。水ではなく、電解質が含まれているスポーツドリンクをこまめに補給するようにしましょう。
水分を摂りすぎるとお腹にたまってしまうランナーは熱中症予防のタブレット(ラムネ菓子みたいなやつ)や塩あめでもOK。スタート前にポーチやポケットに2~3個持っておくと安心です。
またレース中だけでなく、レース前にもしっかりと電解質を補給しておくことも大切。「トイレに行きたくなるから水分はとらない」というランナーもいるのですが、足がつるだけでなく熱中症の危険もあるのでレース前はしっかりと水分補給をしておきましょう。
足がつったときの対策も大事ですが、まずは足がつらないように事前準備をしておくことが大切です。特に気温が高い日のレースは電解質が失われやすいので注意しておきましょうね。
足が攣ってしまったときのストレッチ
レース中に足がつってしまったときは無理をせずに一度止まりましょう。痙攣を起こしている筋肉をしっかりと伸ばして正常な状態になってから再び走りだします。
ふくらはぎがつってしまった場合にには立ったままふくらはぎを伸ばすストレッチを行います。身体が冷めてしまわないように基本的には寝ずに立ったままストレッチをします。
ポイントは反動をつけずにゆっくりと伸ばすこと。筋肉が疲労している状態なので、反動をつけると肉離れや筋断裂のリスクがあります。自分の体重を利用してゆっくりと伸ばしてやしましょう。
こちらは太ももの裏(ハムストリングス)がつったときのストレッチ方法です。少しコツがいるので事前に練習をしておきましょう。
こちらもできるだけ立ったままストレッチを行います。
【まとめ】つったときは伸ばすことが基本。無理なときはリタイアする勇気をもつ
ふくらはぎや太ももの裏(ハムストリングス)だけでなく、レース中は身体のいろいろな筋肉が疲労を起こし、筋肉の痙攣を起こすことがあります。
つった際にはまずは立ち止まってゆっくりと伸ばすことが基本。しかし、筋肉の痙攣は熱中症などの症状でもあり、レース続行が不可能な場合もあります。
どうしても走れなくなったときは無理をせず、リタイアする勇気をもちましょう。