コンディショニング

マラソン大会前に食事制限は必要?正しい減量方法を解説

マラソンランナーの体重管理の重要性は言うまでもありませんよね。

 

「マラソン大会本番までにどうにか体重を減らしたい!」このように考えて本番ギリギリまで食事制限をするランナーもいるでしょう。

 

「体重を1kg減らすと3分タイムを短縮できる」という言葉もあるように、食事制限をして体重を減らしておくことはとても重要。しかし、マラソンのような持久力系の運動にはエネルギー源となる炭水化物の摂取も必要です。

 

この記事ではマラソン大会前の食事制限の進め方について解説していきます。

マラソン前に体重が減量すると有利になる

結論から言えば、マラソン大会本番に向けた食事制限はタイムに大きく影響するため、必要不可欠なテクニックです。

 

マラソンは自分という物体をどれだけ速く移動させることができるのかを競うスポーツです。そのため、体重が少ないほどパフォーマンスは高くなります。体重が2~3kg違うだけでも脚への負担は大きく変わってきます。

 

プロのマラソンランナーはトレーニング時期は体重を増やして体への運動負荷を大きくし、大会直前なると減量をするそうです。レース本番に体に掛かる負担をできるだけ減らすことで好タイムを狙うためですね。

 

ただし、食事制限のやり方を間違えると体調不良の原因、そして筋肉内のグリコーゲン不足によるパフォーマンスの低下を起こしてしまうため、慎重に食事制限をする必要があります。

どのタイミングまで食事制限をすることが可能?

カーボローディングという言葉を知っていますか?レースの数日前から炭水化物の多い食べ物を多く摂ることで筋肉内にグリコーゲンを貯めておき、エネルギー不足を補う方法です。

 

マラソンのような持久力が必要なスポーツは長く動き続けるために運動エネルギーとなるグリコーゲン(糖質)が必要になります。エネルギー不足になると筋肉の働きが著しく低下し、いわゆる「ガス欠状態」になるのです。

 

最近のカーボローディングはレース7日前にグリコーゲンを使い果たす運動を実施しておきます。6日前~4日前は適度な糖質を含む食事を摂取。

そして3日前から前日までの3日間は炭水化物多めの高糖質を摂取して筋肉内にグリコーゲンを貯蓄しておく方法が有効だと言われています。

 

そのため、食事制限によってカロリー摂取を控えるのはレース当日の7日前まで。それからは糖質の含まれた食事を摂取しないと逆にパフォーマンスが低下するので注意しておきましょう。

マラソン大会前の正しい減量方法

レース当日の7日前までは食事制限を行い、できるだけ体重を落としておきます。しかし、食事制限と絶食(ファスティング)は違います。

 

カロリーは抑えつつも、ビタミンやたんぱく質、ミネラルといった体に必要な栄養素は摂取しましょう。あくまでも炭水化物や脂質といったカロリーの多い食べ物を摂り過ぎないことを意識しておきます。

 

食事制限中であったも肉・魚や野菜、豆類といった栄養素の高い食べ物をバランスよく摂取しましょう。何度も言いますが、単純に食べる量を減らすことは「食事制限」ではありません。何を食べるのかにこだわることで必要な栄養素は必ず摂りましょう。

マラソン大会前における食事制限の注意点

レース前に体重を落としておくことは大切なのですが、急激に摂取カロリーを減らして体重を一気に落とすことはおすすめしません。また、痩せすぎにも注意が必要です。

 

特にマラソンランナーは貧血を起こしやすいことはよく知られていますよね。貧血になると体に酸素を運ぶ機能が著しく低下するため、軽い運動でも息が上がったり、体が疲労しやすくなります。

 

食事制限中であってもレバーなどの鉄分の多い食事やサプリメントで鉄分は積極的に摂取していきましょう。

マラソン初心者は無理して食事制限をしなくてもOK!

体重を落とすことはとても大切ですが、減量はレース直前に無理をして行うものではありません。半年~1年以上かけてゆっくりと減量してくことがベストです。

 

特に走ること自体にあまり慣れていない初心者はレース前の食事制限は無理をしてまで実施しなくても大丈夫です。レース1ヶ月前からは体調を維持することを徹底して、風邪を引かないことの方が大切でしょう。

 

レース3日前ぐらいから「炭水化物を多めに食べるか」程度の食事管理でOKです。

 

マラソン大会は風邪を引きやすい冬に行われることがほとんど。食事はコンディションを整える大切なポイントなので、偏りすぎない食事管理が大切であると考えておきましょう。